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実り

2012年9月30日(日)04:46
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2012/09/30

風と光が気持ちいい……
田畑が実りの季節を迎えるころ、臨む山は少しずつ色づきを増すのが例年の安曇野の風物詩である。
ところが、どうしたことか、今年の西山(中央アルプス)は案外と素っ気ない。
これも、やはり温暖化の影響なのだろうか……。
などと思いながら、刈りおくれた稲穂の波を眺めている。

それにしても、黄金色(こがねいろ)とはよく言ったものである。秋の陽をあびた稲の穂は、まさに金色に輝くかのようだ。
しかし、その彩りは、実は稲穂そのものというよりも、黄色く色づいた葉の色であることを私は始めて知ったような気がする。

実るほどに頭をたれる…と云うが如、稲の穂は皆いっせいに首をたれ、それは薄い茶色をしている。
そして、葉の黄色の隙き間から覗いて見える茶色い穂に、軟らかな陽射しが相まって絶妙な黄金色を作る。

そんな小さな発見が、何故かとても嬉しい。
その景色を、私はしばし呆然と眺めていた。
ふと見ると、車のミラーに赤トンボがとまり、また飛んでいった。

新緑の初夏も良いが、私は、心が静かになるこの季節が好きだ。

もしも もしもだよ
今から なん百年か
千年くらいかがすぎて
この日本から
こうゆう風景が
無くなってしまうとしたら
僕は
そんな日本には生まれたくないと
ほんとうに思うかもしれない

 

 

 

 

 

 

 




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